2013-01-01から1年間の記事一覧

ネット選挙―ツイッター上でほしい情報

最近はネット選挙絡みの記事が多くしつこいかもですが、私の関心が高いということで大目に見てください。今回は、個人的にツイッターのタイムラインに流してほしいと思うものについてまとめたいと思います。 記事によると演説予定や日程についてのツイートが…

勤続年数が長い会社っていい会社?

随分前に「平均勤続年数ランキング」なるものを見かけたのですが、ちょっと違和感を覚えました。最後のページに「勤続年数は長ければ長いほどよい?」と否定面も言及されてはいますが、全体を通してみると勤続年数は長いほうがよいという主張のほうが強いよ…

政治家は案外ちゃんと有権者を見ている

参院選も近づいて国会も閉幕し、マニフェストもちらほら出てくるようになりました。政策を自分なりにきちんと吟味して投票したいなと考える今日この頃です。 これも過去記事です。古くてすみません。。。 さて、マニフェストが出てきたこともそうですが、著…

社民党や共産党について思うこと

これは昔参院選が終わった後に書いた記事なのですが、考えることは変わっていないので、メモも兼ねて改めて載せておきます。 個人的には社民党や共産党の掲げる政策の方向性は、おおむね正しいと思うのですが(もちろん疑問符のつく公約もあります)、どうも積…

土建国家の合理性―かつての公共事業は必要だった

土建国家とは、経済成長を前提としつつ、減税によって中間層を宥和するとともに貯蓄を増大させ、その貯蓄を財源にした財政投融資を活用して公共事業を行うことで地方への利益分配も可能にしたシステムと言えます。土建国家を考える上でのキーワードは、①公共…

少子化対策

少子化は日本にとって悩ましい問題です。最近の話題では政府が少子化対策として「女性手帳」の導入を検討していたり、育休3年を推進するというニュースがありました。少子化対策は今後の日本を占う意味で重要な政策だと思いますので、自分なりの意見をまとめ…

日本ではデモが大規模化しづらい

下記資料を見て思ったのは、「反韓デモ」に対する批判というよりは「デモそのもの」を批判している(嫌悪感を抱いている)ように見えるということです。まとめサイトですのでターゲットが限定されすぎて(まず女子に絞っている点と、文面から若い感じがするので…

対外投資の理論

資源追求型 …日本における繊維や食品など国際競争力が弱く輸入への依存度が高い産業が、現地の労働力や土地、技術力、工場などの資源を求めて行う投資 市場追求型 …日本においては輸出産業や中小企業が、販路拡大を目的に行う投資 効率追求型 …比較優位理論…

詩羽のいる街

内容を一言で言うならば、詩羽(しいは)という一人の女性が紡ぎだす奇跡の物語といったところでしょうか。この小説のポイントは、詩羽が現代社会では必須だと思われるお金や家を持たずに生活しているということ、かつ彼女が関わる人はみんな幸せになるという…

近代化の2つのパターン

※大学の講義内容をまとめた完全な思考の棚ですので、わかりにくいところも多いですが、ご了承下さい。 近代化には2つのパターン、すなわち「上からの道」と「下からの道」があります。「下からの道」とは、共通の項目である自由と平等を確立するために第三…

討議民主主義の重要性

※大学の講義内容をまとめたもので完全な思考の棚ですので、わかりにくいところもありますが、ご了承下さい。 討議民主主義とは、ケルゼンによれば、多元化した社会において絶対性はなく、客観的真理や正義に到達することはできないので、議会主義によって政…

なぜ、日本の起業意識は低いのか

世界の大学・研究機関でつくるグローバル・アントレプレナーシップ・モニターの「起業家精神に関する調査」によれば、日本の起業意識は最も低いらしい。調査の中身は、無作為に抽出した調査対象者のうち、新たにビジネスを始めたか、準備中と答えた人の比率…

クリントンはなぜ福祉の充実で選挙に負け、福祉の削減で勝ったのか

クリントン政権の直面した課題は、以前から続く「無保険者の増大」と「医療費の高騰」でした。これらを解決するための案として、①シングルペイヤー案②プレイ・オア・ペイ案③管理された競争の3案がありました。こうした論争の中で、①~③の折衷案となりました…

なぜトルーマン、クリントンは皆保険に失敗し、オバマは成功したのか

トルーマン政権時の国民皆保険の導入に失敗した要因としては、アメリカ医師会とウィティカー&バクスター社による公的健康保険反対キャンペーンが挙げられます。また、公的保険反対にとどまらず、民間保険拡大キャンペーンも行いました。更に労働組合すらも…

アベノミクスと金融政策―アベノミクスがもたらす結果とは・・・

安倍政権になってから金融政策に関する話題が非常に多いので、金融政策についてまとめたいと思います。大学の講義で金融政策に関する面白い話も聞けたので、それについても言及します。 ※随分前に書いたものですが、金融政策の説明等は役立つと思います。金…

選挙制度について②

・J.S.ミルの比例代表制論 「代議制統治論」(1861):当時のイギリスが多数代表制で、大政党の候補者ばかりが当選していた。これを少数派の「事実上の選挙権の剥奪」として批判 ⇒「数に比例した代表」こそが「民主主義の第一の原則」であるべきと主張 そこ…

選挙制度について①

・選挙制度の「利害得失」論 選挙制度の議論においては、それぞれの制度に一長一短があり、ベストなものはないという議論になりがちです。 例)小選挙区制:政権が安定しやすい、死票が多いなど 比例代表制:死票が少ない、政権が不安定など ⇒だから両者を組…

投票所までの距離は結構大事という話

随分前の記事で申し訳ないのですが、再掲します。松山市内の大学に、全国初の期日前投票所が設けられたそうです。全国初というのは意外でした。なんでもっと早くできなかったのか…。 それはさておき、この記事を読んで投票所までの距離って案外大事だなーと…

若者的に、投票は何のためにするのか

投票はなんのためにするのか。ものすごく重要な問いですよね。最近個人的に思っていることを、若者的視点からまとめたいと思います。 以前は、投票は自分の望むものを政策的に実現してもらうために行うものだと思っていました。例えば、「学費を払うのが厳し…

アダム・スミスの生きた時代―なぜ分業を提唱したのか

前回はアダム・スミスが『社会的分業』を提唱したという記事を書きました。今回は、なぜスミスは分業を提唱したのか、について書きたいと思います。 ○スミスの生きた時代 ・18C、イギリス:『重商主義』が基本的な経済上の考え方であった。 ※重商主義…政府が…

社会的分業と市場の成立

経済学とは:みんなが豊かになるためにはどうすべきかを考える学問 その創始者とも言えるのがアダム・スミスで、みんなが豊かになるために分業を唱える ・未開社会から分業社会へ 未開社会:採集や漁労などで生活をし、余剰(蓄え)がない状態 →イメージとして…

社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!

本書は、ちきりんさんが海外を訪れた時に実際に見たもの、感じたもの、現地の方と話したことなどをもとに、彼女自身が気づいたこと、考えたことがまとめられたものです。 まだ海外に行ったことがない私にとって、海外に行ったような気分にさせてもらえる本で…

あなたにしかできない仕事とトリコ

「あなたにしかできない仕事」を無くすために必要なこと - 脱社畜ブログ 「あなたにしかできない仕事」を「誰でもできる仕事」に変えることは、「あなたにしかできない仕事」を一人で抱えるよりも遥かに価値があることだ。そういう意味で、この手の「標準化…

税制の機能

税制の機能は主に3つあります。①公共サービスのための財源調達②所得の再分配③経済の安定化・景気調節機能です。①については、誰が、どの程度、どのように負担するかが重要となります。この点につき、利益説と能力説という二つの考え方があります。前者は、国…

現代日本の生活保障システム

日本の生活保障システムは、妻が家事・育児を担うという「ジェンダー関係」を基軸として、「男性稼ぎ主」に対する所得移転中心の福祉国家であるという主張です。今日においてはこの男性稼ぎ主型という従来の生活保障システムが機能不全に陥っているだけでな…

スウェーデンモデルの変容

スウェーデンモデルとは、1951-76年のレーン・メイドナー・モデルに代表される、生産性の低い企業や産業部門を排除し、労働力を職業訓練により生産性の高い分野に移動させ、低インフレ率を維持しつつ完全雇用を実現する政策体系です。このような政策が体系化…

北欧諸国の財政システム―目標と制度設計

・財政健全化を実現している3つの理由 1)適切なマクロ経済運営や成長戦略による高い成長率 2)歳入基盤がしっかりしている 3)中期的タームで歳出をコントロールする法的枠組み 1) 企業の国際競争力を高め、高い経済成長を実現することが高福祉システムを維持…

スウェーデン―労働市場の特徴

特徴: ① 就労を促す社会的規範・社会保障制度 ② 高い労働組合の組織率を背景とした労使協約重視の労使関係 ③ 労働移動を促進する社会合意・仕組みの存在 ①:アルベツリーニエン(就労原則) ⇒社会保障制度の受益者に対して、必要な職業訓練や人材投資によって…

『生活保障』読了

本書は、「生活保障」という視点から、日本の社会が直面している状況を整理し、問題を打開する道筋について考えようとしたものです。生活保障とは、年金、医療、介護などのいわゆる社会保障だけでなく、これらを雇用と結びつけることで経済成長を促して実現…

福祉国家の形成をめぐる諸理論

福祉国家の形成をめぐる議論として、①ウィレンスキーによる「社会経済視角」②コルピらによる「権力資源の動員」③エスピン・アンデルセンによる「連合の理論」が挙げられます。ウィレンスキーは社会経済視角から、社会保障支出の対GNP比が増大する要因を検討…