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読書する意味

ひとりごと・コラム系


今年の振り返りは皆さんがやっているので、敢えて私は普通の記事で年越しをしようと思います。
いや、実は振り返ることが面倒なだけです、すみません。
あっしかも投稿数100越してるし・・・あんまり記念とか気にしないタイプです、ハイ。


本を読んで、考えて、形にする。 - ぐるりみち。



ちょっと前ですが、上記エントリを読みました。「読書をする意味」とか「考える」ことについては私も思うところがあるので、まとめておこうと思います。


まず、このエントリを読んで頭に浮かんだのは、ショウペンハウエルの『読書について』です。

「読書は、他人にものを考えてもらうことである。」


ショウペンハウエルの言っていることは正しいと思います。他人が考えたことを数百円で買っているという感覚でしょうか。


しかし、これは別に読書を否定しているわけではありません。次に続くのが以下です。

「本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。…ほとんどまる一日を多読に費やす勤勉な人間は、しだいに自分でものを考える力を失って行く。…したがって読まれたものは反芻され熟慮されるまでに至らない。だが熟慮を重ねることによってのみ、読まれたものは、真に読者のものとなる」


※手元に本書を持っていないので、とりあえずこちらを参照しました。↓↓↓
http://enokidoblog.net/oasis/2013/06/9087


これは「読書をしただけで満足してはいけない。情報を受け取った上でしっかりと自分なりに考えなさい」ということを言いたいのだと私は思います。そうだとすれば、読書それ自体は情報を受け取っているにすぎないので、「考える」という領域には入らない=思考停止になり得ると思っています。


では、思考停止に陥る本など読まなくて良いのか?という話になるかというと、それはやはり違うと思います。本を読むことで知らない事実を知ることが出来ますし、本に載っているデータの出典を見ることで自分が知らなかった専門機関を知ることが出来て、そのサイトからデータを拝借することができる可能性もあります。偶然性ですね。


だから、知らなかった「事実」を知るという意味では本は非常に有用だと思っています。私からすると、この知らなかった「事実」を知ることができるというのが、数百円の価値なのかなと思います。ここが本を読む意味の1つだと思っています。ただ、この段階ではまだ「考え」てはいないと思います。事実を受け取っているだけですから。しかし、この数百円の価値は、読後に「考える」ことで数倍に膨れ上がると思っています。


ここで重要となるのが私の考えるもう1つの読書の意味、本の中の「意見」とは別の見方をすることです。私はここが「考える」ということと密接に関わっているように思います。事実は事実で基本的に動かしようのないものですから、そのまま受け取って良いと思います。事実を疑い始めるときりがないですからね。


しかし、「意見」に関してはそのまま受け取るのは問題で、これが一般に言う「思考停止」ではないでしょうか。確かに「これは素晴らしい!全面賛成!」みたいな意見に当たることもありますが、私はそういう時にこそ、他の見方はできないかを「考え」ます。この行為こそがショウペンハウエルのいう熟慮だと思うからです。これを行うことである程度の考える力は養えると思っています。


「本を読む」ことと「考える」ことがしばしば話題になるのは、どこか「本=正しい」みたいな雰囲気があるからのような気がしています。ちょっと文脈は違いますが、ちきりんさんが「紙の本の権威」という言葉を使っていて、「そういう面はあるかもな」と思いました。↓↓↓


第3回 [ちきりん×堀江貴文 対談](前編) 伝わらない悔しさを乗り越えて|堀江貴文のゼロ──なにもない自分に小さなイチを足していく|ダイヤモンド・オンライン



これは本に限らず、新聞なんかも似た側面を持っていると思います。↓↓↓


私にとっての新聞は情報収集ツールではなく、世論把握ツール - パンダのぼやき


そういう「権威」に従いすぎると、思考停止になるのと同時に、そのまま危険な方向に行ってしまうこともあるので(例えば戦時のマスコミの報道とか)、やはり本を読んだら(本に限らずですが)、もう少し踏み込んで自分で考えるクセをつけていきたいものだなと思っています。これが案外難しかったりするのですが・・・

☆☆☆☆☆

まとめると、本は読み方によっては最高の学びのツールにもなるし、ただただ相槌を打つだけの思考停止に陥らせるツールでもあるということです。事実と意見の違いを意識して、読後は自分なりに考え、深める。これが私なりの読書の意味で、楽しさであります。

読書について 他二篇 (岩波文庫)

読書について 他二篇 (岩波文庫)