勉強は重要という話

 

勉強することはやっぱり重要だなと思ったという話です。ここでいう勉強とは、自分が大学で勉強している内容との関係から、分野としては政治、経済を中心とする社会科学のことです。また、勉強=知識を詰め込むだけでなく、詰め込んだ知識(情報)をもとに「考える」ということです。

勉強と言えば、小中高では「覚える」という作業を中心に評価されてきたという関係から、覚える(知識を詰め込む)=勉強という印象が強いです。しかし、本当に重要なことは覚えることそのものではなく、集めた情報をもとにして自分なりに考え、今後の行動に活かすことであり、それこそが勉強するということだと思います。もちろん、ものを考えるための大前提として、覚えるという行為はある程度は必要です。最近は国公立大学の人物評価云々が話題となっていますが、正直基礎学力がなければ人物もなにもないと思っています。その意味で詰め込み教育を完全否定するつもりはありません。ただ、日本の教育システムを見ればわかるように、覚えることを頑張ればそれなりの評価が得られるので、その先にいこうとしません。

就活という観点からみても、勉強が評価されることは少ないので(大学教育と仕事は直結しないという点、そもそも企業に大学の教育の質が低いと思われているため)、学生が勉強するインセンティブがありません。

しかし、私自身が大学で社会科学を勉強していて実感したのは、勉強(とりわけ社会科学)をすることで現代社会の動きをきちんと捉えられれば、今後の自分がとるべき行動が見えてくるということです。例えば少し古いですが、安倍首相の所信表明演説を見ると、経済政策に相当な力点を置き、社会保障については全く触れていないことが分かります。これだけではちょっと判断が難しいですが、この演説を皮切りにいろいろ情報収集してみると、『自助努力の社会(極力国に頼らない)』が強化されていくことが見えてきます。また、近年の家電業界を見れば明白なように、大企業による安定神話も崩壊していることがわかります。この二つがわかるだけでも今後の取るべき行動は見えてきます。それは自分自身が市場価値の高い人間にならなければ食っていけなくなるので、ちょっとリスキーだけど若いうちからガンガン能力を高められるベンチャー(それってどこだよ、大企業でもそういうとこあるだろって話はとりあえず脇に…)に身を置く必要があるかもしれない、ということです。もちろんこれは私の考えですので、他の人が自分なりに勉強して別の考えが出てくることも十分にあるでしょう。ここで言いたいのは、どの考えが正しいかではなく、情報収集して自分なりに考えてみると、今後の取るべき行動が見えてくる、ということです。

周りに勉強していると思える人がほとんどいないので、勉強って意味ないのか…と最近思うことがあったのですが、やっぱり重要だと自分に言い聞かせるためにまとめました。勉強させるために社会制度を変えるのも重要ですが、「勉強する意義」みたいなものをきちんと教えることも重要だと思います。それができるのは教員、親くらいですかね。そういえば自分が習った教員で勉強する意義を教えてくれた人はいなかったな…。「いいからやれ」みたいなの多かった。教員にはもう少し頑張ってほしいです。

 

参考資料

安倍総理所信表明演説 http://www.kantei.go.jp/jp/headline/183shoshinhyomei.html 

 

(閲覧日:2013620日)