日本企業が低迷する理由

 

先日、コトラーという人が日本で講演を行ったそうです。この人は現代マーケティングの父と呼ばれているそうで、マーケティング関係では有名な人みたいです。私はたまたま下記の記事を見つけて読んだだけなので、彼のことは正直全く知りません。しかし、この記事には非常に賛同したので、自分の考えをまとめる意味で記事を書こうと思います。

 この記事で一番共感したのは、「『いいものをつくれば問題は解決する』という考え方はやめよう」という点です。完全同意です。私は生産者側に回ったことがないので偉そうなことは言えませんが、本当にそうだと思いました。本記事内でのコトラー氏は日本企業という大きな枠組みでしか低迷理由を語っていませんが、最近の家電業界に目を向ければ最もわかりやすいかと思います。例えば、3Dテレビや4Kなどの発売というのは、「いいものをつくれば問題は解決する」という考え方の典型だと思います。生産者側(企業)からすれば、「本来映画館でしか見れないものを家で見れるんだぞ。すごいだろ!」とか「テレビなのにあたかも実物がそこにあるように見えるんだぞ。すごいだろ!」的な考えなのかもしれません。しかし、消費者からすれば、「3Dなんて映画館でたまに見るくらいがちょうどいいよなー。」とか、「別にテレビに実物があるかのような画質なんて求めてないし。」的な人たちが大半ではないでしょうか。少なくとも私は、家にわざわざシアタールームを作って、3Dメガネをかけてテレビを見たいとは思いません(私にはそんなお金はないですし、そもそもそんな金持ちがどれだけいるのか…)。番組の中身が面白ければそれでいいです。

 要するに、日本企業には「消費者の視点が欠けている」のです。せっかく技術力はもっているのだから、それに固執せず、消費者分析をもっと積極的にすべきです。そういう意味では企業の競争力の強化って、法人税減税や投資減税、規制緩和など政府の政策が本質ではないのかもしれません。企業自身の構造的な問題を解決することも重要だなと思った次第です。

 

参考資料

 

・マーケジン『コトラー氏、低迷する日本を語る』 http://markezine.jp/article/detail/17989 (閲覧日:2013619日)